|
読み聞かせの実践を1冊に

鎌倉市手広の小学校教諭、岡崎一実さん(43)が、読み聞かせガイドブック『ひげうさぎ先生の子供を本嫌いにする9つの方法』を出版した。子供たちと向き合う中から生まれたユニークなタイトルの著書は、紹介した方法の反対を実行すると、子供は「本好き」になる、という逆の発想で反響を呼んでいる。
3人兄弟の長男。「川の字」ならぬ4人並びに寝て父親はよく、本を読んでくれた。そんな下地もあって教師になってまもなく、子供たちに週1回1時間の「読書タイム」を取り入れる。5年前からは、教室で毎朝5分間の「読み聞かせ」を始めた。
5分だと、子供たちの集中が途切れない。評価(成績)の対象にならないことがわかると気軽に耳を傾けるようになり、そのうち抵抗なく本を手に取るようになった。子供たちとの話題が広がり、自分との距離がぐっと近くなったことを実感した。
わずか5分でも1年で約15時間。低学年だと20冊、高学年でも10冊ほど読んであげることができる。保護者には学級通信でこまめに経過を知らせた。長続きできた理由は「なにかを作るなどあまり工夫せず、淡々と5分にこだわったこと。ストップウオッチ片手でした」と笑う。
「やっぱり本が好き!〜子供と本をつなぐ情報誌」と名づけてその後、メールマガジンを発信した。ことのほか反響が大きく、出版社から問い合わせが舞い込んだ。
個人でやってきたことだからと本名は使わず、著者名をあだなの「ひげうさぎ」にして出版した。受け持ちの子供たちが「先生のことを自慢できる」と言ってくれたのがうれしい。教師生活20年、区切りをつけることができた、と充実感が広がっている。
本は「子どもを本嫌いにする9つの方法」のほか、これまでの読み聞かせから33冊を紹介した「読み聞かせのためのブックガイド」、保護者や教師のヒントとなる「教室読み聞かせQ&A」の三部で構成している。
つげ書房新社03・3818・9270。
|