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中高年の膝の痛み―対処法
順天堂大学教授 黒澤 尚


   膝関節症になって病院を受診しますと、しばしば関節注射(ヒアルロン酸)をされます。この注射は抗炎症作用で痛みを軽減させる効果がありますが、3、4日もすれば痛みはぶり返し、また注射をするという繰り返しになってしまいます。
 私はそれに代わって、@膝の痛みを効果的に解消しA弱った膝を徐々に丈夫にしていく簡単な治療体操をお勧めします。ここではそのうちの2つをご紹介します。



 まず、「脚上げ体操」(図・上)では、あおむけに寝て反対側の膝を立て、一方の膝を伸ばしたまま床から10センチほど上げて1、2、3、4、5と5秒間数えて下ろします。これを20回繰り返して1セットとします。次は「横上げ体操」(図・下)です。横向きに寝て下側の膝は曲げ、上側の膝を床から10センチほど上げて1、2、3、4、5と5秒間数えて下ろします。これを20回繰り返して1セットとします。

  どちらの体操も反対側の膝も同様に行い、朝、晩に1セットずつ行います。これらの体操はどんなに膝が痛いときでも、痛みなく行えて、始めて1週間くらいから徐々に痛みが取れてくる治療体操です。また、痛みが取れた後も続けていただければ足腰が丈夫になり、膝や腰の痛みの再発も防げます。

 これらの体操は、2003〜04年に日本整形外科学会が全国規模でこの体操の効果の調査をしたところ、抗炎症鎮痛剤と同程度、またはそれ以上に痛みと日常活動の支障を軽減させることが実証されています。

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 今回、特別寄稿いただいた黒澤尚先生は順天堂大学整形外科主任教授で、専攻は膝とスポーツ外傷。膝の病気については我が国の第一人者です。


 (別府 倫兄)
  
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